日本でギフテッド・特別な才能を持つ人の支援団体をまとめました。
注意点:こちらの掲載情報以外にも支援団体はあります。こういった支援団体の中にはインチキもあり得ます。最初に始めた人は善意でも、後からそれを悪用する人が出てくるのはギフテッドの支援団体に限ったことではありません。参加される場合は、十分に情報収集をしてから検討することをおすすめします。

ギフテッドプロジェクト「sprinG」
2022年度から始動した、ギフテッドプロジェクト「sprinG」は、ギフテッド特性があり、学校に馴染みづらいと感じている小・中学生やその保護者に向けた居場所づくりに取り組んでいます。
- オンライン上でギフテッドの子供たち同士が繋がる機会の提供
- 東京都内で対面イベントの実施
- 大学生スタッフのメンターによる個別支援
- 個別支援プラン利用者は、無学年式教材「すらら」を利用可能
- 保護者用オンラインコミュニティの運営
- 親の会の開催
- 精神科医からギフテッドについて学ぶ勉強会の開催
NPO法人ギフテッド
NPO法人ギフテッドは、不登校・行き渋り、発達の偏り・発達障害、HSCなどの問題を抱えるギフテッド2Eの子供と保護者のための支援をしています。
- 保護者同士で語り合えるヒルリンカフェの開催
- 親子で無農薬野菜作りができる環境の提供とイベントの主催
- グループ支援
- 個別支援
- 学習会
ギフテッド応援隊
ギフテッド応援隊は、ギフテッドの子どもとその保護者の思いを共有する機会を提供しています。
- SNSの非公開グループの提供
- 保護者向けの交流のお茶会、ランチ会、専門家を招いての勉強会の開催
- 親子向けの遠足、アート教室、子どもが主体的に発信する参加型イベント(パネルディスカッション、遊ぼう会)の開催
- ブログでの活動報告
LEARN
LEARNは、東京大学先端科学技術研究センター、シニアリサーチフェローの中邑賢龍先生が異才発掘プロジェクトROCKETを発展させ、2021年から始動しました。
- 成績不問のスカラーシップ 「LEARN ONE」
- 教科書を離れて学びの楽しさに気づくプログラム 「LEARN with NITORI」
- 夢に向かう力を引き出すプログラム 「LEARN with Porsche」
- 未来の知能研究プロジェクト 「LEARN with YUTAKA COLLEGE」
- 重度障害児・者のコミュニケーション支援プロジェクト 「LEARN in FOREST」
ジュニアドクター育成塾
ジュニアドクター育成塾は、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)による次世代人材育成事業です。

- 高い意欲や突出した能力のある小中学生の発掘
- 研究室とのマッチング
- 研究・論文作成における教員からの個別指導
- 各種機会での発表
未踏ジュニア
未踏ジュニアは、独創的アイデアと卓越した技術を持つ小中高生のためのクリエータ支援プログラムです。
- 未踏卒業生らを中心に、各界で活躍するエンジニアや専門家からのメンタリング
- 開発資金の援助
- 開発場所および工作機材の支援
- スーパークリエータ認定
日本ギフティッド協会
2015年、NPO法人Feelosopher’s Path Japanにより、ギフテッドの支援をする団体として日本ギフティッド協会(Japan Association for the Gifted)が設立されました。
アメリカのギフティッド教育協会の定義を踏まえて、ギフティッドの子供をどう定義するかについて、以下のように説明しています。
実は「ギフティッド」の定義が一つでありません。ギフティッド協会、州、学区、学校、公立のGATEプログラムによって定義が異なります。すなわち、定義が異なるからにはギフティッドと特定する方法も違いますし、入学基準も違います。勉強ができる子供がギフティッド、テストができる子がギフティッド、IQが高い子供がギフティッドというわけではありません。それらは「ギフティッドであるのではないかという一つのサイン」であると考えられます。IQテスト(Quantitative Assessment) に加え、Qualitative Assessment(ギフティッドの特徴を測定)する方法なども用いて、ギフティッドか否かを判定しています。
出典:日本ギフティッド協会(ギフティッドの子供)
日本ギフティッド協会の理念
「ギフティッド教育の普及とネットワークの構築」
出典:日本ギフティッド協会
ギフティッド教育を提唱し、並外れた才能のある子供達、又は並外れた才能を見せる事ができる潜在的な力を持っているギフティッドの子供達や、その子供達を育成している親や先生、又は教育機関をサポートします。
日本ギフティッド協会の目的
「次世代の変革者、創造者、そして、インスピレーションになる」
出典:日本ギフティッド協会
ギフティッドの子供達が個々の才能を開花し、それらの素晴らしい魅力・能力を自分の為だけでなく、周りの人や社会の為に使い、意味のある人生を送る事を心に描いています。
日本ギフティッド協会の活動
日本ギフティッド協会の活動を紹介します。
カンファレンスの開催
日本ギフティッド協会では、定期的にカンファレンスが行われています。子供と関わる教育関係者、保護者、医療関係者が対象となっています。
第6回ギフティッド教育カンファレンス2019(終了:2019年6月8〜9日)
ニューズレターの発行
月に1回ニューズレターを発行しています。
ギフティッド用個別教育計画書
ギフテッドの子供が才能を伸ばすために、計画を立てたり、学年が上がった時の引き継ぎのために「GIFTED INDIVIDUAL EDUCATIONAL PLAN ギフティッド用個別教育計画書」を作成しています。費用は5000円です。
日本ギフティッド協会まとめ
ギフテッドの子供に直接の支援をするというよりは、保護者、教育関係者、医療関係者に正しい知識の提供をしていくことに重きを置いて活動しているという印象です。
実際、日本ではギフテッドの基準や支援内容をこれから審議していかなければならない状況です。
保護者、教育関係者や医療関係者に正しい知識を浸透させ、議論の場を作ることによって、ギフテッドの子供の才能を活かす仕組み作りに大きく貢献すると思います。
孫正義育英財団
2017年、ソフトバンクグループ株式会社代表取締役会長兼社長などの多数役職を持つ孫正義氏により、高い志と異能を持つ若手人材支援を行うために、孫正義育英財団が設立されました。選考で財団生に認定されると共同施設やイベントへの参加ができるようです。財団生は2019年7月1日時点で187人だそうです。
孫正義育英財団の目的
「高い志」と「異能」を持った若者に自らの才能を開花できる環境を提供し、人類の未来に貢献する
出典:孫正義育英財団
孫正義育英財団の活動
未来を創る人材への育英事業
未来を創る人材を育成するための施設運営
未来を創る人材を育成するための環境整備支援
未来を創る人材への支援者や有識者による会議や交流会の開催
世界の更なる文明の発達に貢献する分野の研究者及び研究機関への支援
その他、この法人の目的を達成するために必要な事業
出典:正義育英財団
また、実際の活動は以下の通りです。
共同施設”Infinity”の利用
渋谷区にあり、様々な活動や財団生の交流を目的とした施設です。
→詳細はこちら「渋谷Infinity」
イベントの開催
財団理事、各業界の専門家や有識者による講演会やネットワーキングイベントが開催されます。
支援金の給付
研究・開発費用、起業や社会活動に関わる準備費用、留学や進学費用等、将来成し遂げたいことを応援するための支援として、一部もしくは全額を支援するそうです。
孫正義育英財団まとめ
既に何らかの実績がある人で、かつその才能を伸ばすための支援や仕組み作りをしているという印象です。
機会を与えたり、金銭面での支援をしたりすることによって、環境があれば実績を出せる人をサポートすることで、ギフテッドが環境要因で活躍の幅が狭まるということもなくなるかと思います。