天才児とも言われるギフテッドってどんな人?解説と支援するべき理由

2019年9月11日

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映画「ギフテッド」が放映された影響もあり、最近メディアでも取り上げられるようになった天才とも言われるギフテッド。
今回はギフテッドの定義(意味・用法)や支援団体について紹介したいと思います。

ギフテッドの定義

ギフテッドは定義が曖昧で、1つではありません。概ね「ある分野で標準と比べて極めて高い能力を示す人」をGiftedと定義しますが、何を基準にして「ある分野で高い能力を示している」あるいは「ある分野で成功が期待できる」と見なすのか、各団体によって異なります。
ここで言う、「能力が高い」というのは先天的に備わっている才能を指します。俗に言う「地頭が良い人」です。

ギフテッドの持つ能力は多種多様で、教育プログラムも多種多様である必要があります。したがって、その教育プログラムの対象とする人の判定基準も様々です。アメリカでは、IQ130(sd15)以上であり、かつギフテッドの特徴を持つかどうかで判断する団体が多いようで、団体の満たす基準に当てはまれば特別な教育を受ける必要があるとされます。

日本ではまだまだ浸透していませんが、理解と支援が必要です。
日本語では「ギフテッド」や「ギフティッド」と書かれます。

アメリカのギフティッド教育協会(National Association for Gifted Children(NAGC))によると以下のように定義されています。

Children are gifted when their ability is significantly above the norm for their age. Giftedness may manifest in one or more domains such as; intellectual, creative, artistic, leadership, or in a specific academic field such as language arts, mathematics or science.
訳:ギフティッドの子供は、同じ年齢の標準よりも著しく能力が高いです。例えば、知性、創造性、芸術性、リーダーシップの1つ以上の分野、または言語芸術、数学、科学のような学術分野で才能がはっきりと現れるでしょう。

引用元:What is Giftedness?(NAGC)

なぜ今ギフテッドが騒がれているのか

今までの日本の教育は、平均的な子供に合わせるやり方でした。
しかし、そのようなやり方では、国家戦略としてギフテッド教育に力を入れているアメリカや中国に色々な分野で遅れを取るようになり、さらに今後、少子高齢化に伴い、危機に直面することが予想されます。

ギフテッドの子供の才能を活かすことによって、国全体が恩恵を受けることが期待されます。解決すべき問題が山積みの日本ですが、ギフテッドの子供が将来的に解決してくれるかもしれません。

また、ギフテッドの子供は少数派であることや、変わった個性からいじめに遭いやすいということがあり、保護する必要があります。
クローズアップ現代+「知られざる天才 “ギフテッド”の素顔」では、ギフテッドへのアンケートが行われました。

アンケートの一部を紹介します。全て見たい方はこちら→クローズアップ現代+「知られざる天才 “ギフテッド”の素顔(アンケート結果)」

【学校生活に違和感があったり、学習意欲が湧かなくなった経験は?】
◆義務教育の前、保育園の時から感じていました。年長のときに保育園のクラス全員でひらがなのペーパーをやっている時、みんなが一生懸命練習しているのですが私はもう書けるので「はじめて」と言われてすぐ終わって、すぐに先生に提出に行くのです。すると先生が不機嫌になり、とても怖かったです。
◆少し浮いたような特徴のため、他の生徒からイジメにあいました。先生には何もしてもらえず、不登校のようになりました。高校は普通校に一応進学しましたが、大人や周囲の人への不信感から続けることが難しく退学しました。
◆中学高校になじめず高校二年で中退、大検を取得し二年飛び級する形で米国ワシントン州のコミュニティカレッジに進学。

【生きづらいと感じた経験は?】
◆幼稚園時点ですでに世間に迎合して生活してきた。他者を観察し「○○というのはこういうものだ」と認識し、それに合わせるようにして「○○らしさ」を演じてきた。決して1番の成績は取らないよう手抜きをして、調整する事も忘れない。
◆集団で一つの意見を出す中では、遠くにある本質より、わかりやすい目先の合理性が優先されがちです。意見を述べると、かえって「頭が悪い」「理解しがたい」など排他されることもあるし、後から述べた通りになると、手のひらを返したように意見が肯定される虚しさもあります。そうした失敗経験から、今はただ一般的な知能のふりをすることで安全を得ている感覚もありますが、自分の意見を出したくもなる。アクセルとブレーキを同時に踏むような感覚です。

クローズアップ現代+「知られざる天才 “ギフテッド”の素顔(アンケート結果)」

ギフテッドへの支援を特別扱いだと感じる人もいるようですが、マイノリティで弱者でもあるのです。例えば、最近ではハラスメントの定義が確立されたり、相談窓口が用意されたりしていますが、それらと同様のフォローが必要です。

現在の日本では、学業成績や学歴で人の評価をすることが主流となっています。しかし、実際には金銭面や地域面で差があり、全員が平等に教育を受けられるわけではありません。もし平等に教育を受けられるとしても、適材適所であって、学業成績が良いことを活かせる仕事とそうでない仕事があります。
ギフテッド教育が浸透していないことによって、ギフテッドの能力が必要な分野の人材が不足しています。

ギフテッド教育の目的としては、(特別扱いではなく)人権を保護することと、その才能が活かされることによって国家全体が豊かになることが期待されます。
ギフテッドを支援することによってみんなが幸せになれるのです。

ギフテッドには特徴がある

ギフテッドには特徴があるとされています。
アメリカのギフティッド教育協会(National Association for Gifted Children(NAGC))は、「ギフテッドは多様な特徴があり、全ての子供が常に全ての特徴を示す訳ではありません。しかながら、多くのギフテッドには共通の特徴があります。」としています。

例えば以下のような特徴があります。

  • 好奇心旺盛
  • 想像力が豊か
  • 集中力がある
  • 感受性が豊か
  • 完璧主義

これはほんの一部に過ぎませんが、普通の人と違う・変わっている、このような特徴を持つことが多く、周囲から浮いてしまうことが多く、逆に馬鹿にされてしまうこともあります。
詳しくはこちら→天才ギフテッドの特徴とは?各団体の見解と一般論まとめ

未知なる可能性があるギフテッド

ギフテッドには似た特徴があり、特徴や見分け方も確立されてきてはいますが、才能を潰してしまうことになるかもしれないため、一般的な特徴に当てはまらないからと言って安易に「ギフテッドではない」と断定するのは控えた方が良いと思います。
サヴァン症候群のように、何かの能力が1つ飛び抜けて高い人もいますし、IQテストで測れる能力が絶対にIQ130(sd)である必要はありません。

何か突出した才能を持っていると得手不得手が凸凹であることが多いですし、発達障害を持っていることもあるため、たまたまIQテストで測れる能力が凹の部分である可能性もあります。
ゴッホの絵が死後に評価されたように、才能が天才的であるほど評価するのが難しいのです。

最近は、「認定を受けた人がギフテッドであって、認定されていない人はギフテッドではない」という意見を目にしますが、判断基準が曖昧ですので、あるギフテッドの教育プログラムとしての基準を満たさないからと言ってギフテッドではないとは言えないと思います。その教育プログラムの指すギフテッドの意味・基準に当てはまらなかっただけです。1つ当てはまらなかっただけで、もしかしたら別の基準に当てはまるかもしれません。

以上、ギフテッドについて解説しました。
まだまだ定義が曖昧であり、それは納得いかない!と思う人もいるかもしれません。
でも、それは納得いかない!って思うことが大切なんです。
その「納得いかない」はどのようにしたら解決しますか?
どんどん発言し、問題提起し、国民全員で考えていくことが大切です。
このブログの解説がその導入になれば幸いです。